結婚と恋愛をめぐる心理学

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その1      親密性をもとめて      2020. 1. 21

真の幸せを得るための親密性を求めて             
あさ心理室

 アメリカの精神分析家で心理学者でもあるエリク・エリクソンが、
彼のライフサイクル論の中で「心理社会的な発達段階」について提唱しています。

 エリクソンは人間のこころの発達を8つの段階に分けています。
各段階に心理的危機があり、それぞれに乗り越えるべき心理的課題があります。
エリクソンが考えた8つの段階の中で、
青年期の課題である「アイデンティティの確立」という用語が有名です。

 自分とは何者なのか、自分らしさとはどういう特徴なのか、
またどのような生き方や価値観が自分らしいというのだろうか。
このような自己定義を「アイデンティティ」といいます。
それをしっかり獲得するのが青年期の課題となるのです。

自分が所属する社会集団(学校や仲間)やそこでの人間関係の中で、
自分の居場所を確保しつつ、
自分が何をしたいのかを見つけていくようなプロセスが重要になります。
それは簡単にできるものではなく、数年の時間をかけて少しずつ作られていくものです。
こうした感覚がしっかり確立できない状態をモラトリアムといいます。
このような用語は最近では心理学以外の領域でもよく使われるようになっています。

 

 さて、この青年期の次にやってくるのが、早期成人期です。
20代半ばから40歳近くがその時期といえるでしょう。
この段階で課題になってくるのが親密性の獲得です。
つまり、「恋愛や結婚」の関係性の中で、
親密な関係を築けるようになることが重要な課題となるわけです。
パートナーと信頼し合って、コミュニケーションを適切にとって、
より親密で豊かな関係をとることが人生の中で臨むべき心理的課題となります。

青年期に「自分と何者か」という問いに自分なりに答えが見つけられ、
ある程度自分というものを知る、自分の価値観をしっかり持つことができると、
次は親密なパートナーを見つける段階に進むのです。
結婚をして家庭を築くというライフイベントと進むわけです。

 この「親密」というのはただ仲が良いという意味ではありません。
自分が一人の独立した心を持ちながら、自分を放棄することができることを意味します。
これは矛盾していることのように思うかもしれませんが、
相手との関係の中で相手の価値観や考えを尊重しながらも自分を見失わないということです。

自分を見失って、ただ相手に依存している、
相手の言うなりになる、自分で決めずに相手に全部お任せしてしまう、
相手の気持ちは無視して全て思う通りに支配する。
このような状況は、一見仲が良いように見えても、本当の意味での「親密」ではないのです。
相手の人生に乗っかることで幸せになろうとしてもそれは無理です。
幸せは自分で作っていくものです。

結婚をする時に、表面的な仲の良さを「親密」と誤解をしてゴールインすると、
あとあと夫婦関係がギクシャクして本当の幸せを得ることができません。
独りでいる時よりもずっと強く深い孤独を二人の間に感じることになります。

 自分を見失わず、相手を大事にできていますか。
見つめなおしてみましょう。

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