メンタルヘルス・コラム

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自分に向き合う --- TOKIOの覚悟      2018. 5. 21

アルコール依存症は酒癖が悪いこととは違う
人気アイドルグループTOKIOのメンバーの
「自分に向き合う」とは                   
いったい何をすることを意味するのでしょうか。
あさ心理室

自分に向き合うことはむずかしい

 人気アイドルグループTOKIOのメンバーであった山口氏が
酔った勢いで女子高生にキスをした行為が大きな問題となり、
グループを脱退、事務所からも契約解雇となった事件が話題になっていました。

当事者自身の会見もメンバーの謝罪会見でも、
今後の身の処し方として「自分に向き合っていく」という言葉が何度も繰り返されていました。

 「自分に向き合う」とはいったい何をすることを意味するのでしょうか。
猛省することをいうのかもしれません。
しかし、ただただ反省をすれば、同じような問題は二度と起きないものでしょうか。
記者会見によれば、今までもお酒に絡む失敗を山口氏はしているようです。
その都度きっと反省をしていたのでしょう。でもやってしまった。
自分に向き合うこと、自分と対話することは実はたやすいことではありません。
自分ひとりの力ではなかなかやれないことが多いものです。

アルコール依存症は酒癖が悪いこととは違う

 山口氏がもしアルコール依存症なのであれば、
しかるべき専門医のいる精神科で治療を受ける必要があります。
アルコール依存症は単に「酒癖が悪い」というようなものではありません。
自分ひとりの力では簡単には立ち直れません。医療の助けが要ります。
メンバーの一人松岡氏がいうように「崖っぷちではなく崖から落ちてしまっている人」 なのだとしたら、
まずは医療チームの力を使って崖から引き上げる必要があるのでしょう。

崖っぷちから落ちる前に手を打ちたい

 彼に限ったことではなく、崖っぷちから落ちる前に、
自分が崖っぷちにいることに気がつくことは大切なことです。
しかしそれも難しいことです。人は「自分だけは大丈夫」と思いたい気持ちをどこかに持っています。
アルコール依存症に限らず精神的な問題は慢性的に少しずつ作られていくことが多いものです。
何かおかしい。どうもおかしい。そう思った時に自分に向き合うことができていたら、
今回のTOKIOの悲劇は回避できていたかもしれません。
人の心というのは生もので柔らかく繊細なものです。
悩みや問題の内容はざまざまですが、
どんな人の心も、傷つき、消耗し、変形する可能性をもっています。

 そんな心のメンテナンスとして、心理療法、心理カウンセリングという方法があります。
「自分と向き合う」という難しい仕事を手助けする専門的な職人として臨床心理士がいます。

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