うつ病

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「うつ」の時代      --- うつの舞台      2019. 7. 14

現代社会はうつの時代                                            
うつについての知見を数回にわたって取り上げる。
あさ心理室

うつ病とは

 うつ病とは何か。
憂うつな気分が続き、こころや体が重く感じられる。
このような症状が長く続く病といえます。

 2011年に厚生労働省は、癌・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病の四大疾病に
精神疾患を加えて五大疾病としています。
心の病はもうマイナーなものではありません。
うつ病も、糖尿病とおなじくらい、多くの人がかかる病になっています。

 多くの人がかかるからといって、これは簡単なものではありません。
「うつ」という現象は非常にやっかいです。
多くの人たちが格闘し、「うつ」という暗いトンネルの中で,、もがき出口を探しています。

障害調整生命年

 世界保健機関(WHO)が1990年に
「障害調整生命年」DALY(disability-adjusted life yeas)を採用しています。
このDALYというのは、ある病気や障害になった場合、
人間がどれだけダメージを受けるのかを示すものです。
ダメージというと究極の形は死となります。

 しかし、死に到らなくても、人はその病気になったことで、健康な生活がおくれず、
社会的な活動が制限されるなどの苦痛を味わいます。
DALYは生命を失うことだけではなく、健康や社会的活動の喪失、
つまり、「健康ロス」「社会的ロス」という観点も加えられ作られた指標です。

 特に日本ではうつ病による DALY数値が、悪性腫瘍のそれを上回り、
2004年にはトップとなっています。
うつ病は、寿命ロスは大きくないが、健康ロスの割合が非常に高いものです。
この病気のために働けなくなる人も多く、
本人はもとより周囲、家族の苦痛や心労もたいへん大きいものとなります。

今後、うつ病対策が、保健福祉政策の中で最も重要な課題のひとつになるだろうと、
多くの専門家たちは考えています。

 

うつへの対処

うつ病といってもいろいろなものがあります。
治療法もいろいろです。あの人のうつとこの人のうつは違うわけです。
もちろん適切な対処法も違ってきます。
仕事を続けていた方がよい場合もあれば、休職して休養した方がよい場合もあるでしょう。
カウンセリングがとても役立つものもありますが、そうではないものもあります。

 また、まだ病とはいえないが「うつ」的なこころの状態になっている、
いわばうつ現象を内に抱え込んでいる人もいます。
このような人を含めれば、現代社会には広くうつに苦しむ人たちがたくさんいます。

 長年精神科医療の中で臨床心理士として
うつに苦しむたくさんの人々にかかわってきました。
また医療の外でも教育、保健、私設のカウンセリングルームの中で、
さまざま形ののうつを抱えて苦悩している方への支援をしてきました。
そうした経験を踏まえて、難攻不落の「うつ」についての知見を、何回かに分けてお伝えしていきます。

            参考文献:「うつ」の舞台(神庭、内海編著 弘文堂、2018

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