子どものうつ

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子どものうつ、(その1 大人との違い)      2018. 11. 18

子どものうつは大人の場合と違って判断が難しい
10代になると成人と同程度の罹患率といわれるが
見過ごされて悪化してしまう場合がある。
子どものうつとは。  大人の場合とどう違うのか
あさ心理室

「うつ」それは病気なの?

 うつというのはこころ・身体の一つの状態をさします。
こころや体が疲れて元気がなくなっている、
こころのエネルギーが低下している状態をいいます。
少し無理をすれば誰しも疲れます。
悲しい出来事が起きたり、失敗をすれば落ち込むこともあります。
こうした気分は誰にでもあることで、これだけで病気とはいえません。

しかし、このような落ち込んだ気持ちが非常に強くなり、
その状態が長く続いた場合は、「病気」と判断することになります。
約2週間以上落ち込みが続いた場合を「うつ病」とするのが
一つの基準になっています。

病気かそうではないかの判断は、精神的な問題を専門とする病院や
クリニックの医師の診断にゆだねる必要があります。
とりわけ,子どもの場合はその判断が難しくなります。

子どもの「うつ」がわかりますか。

 子どもの「うつ」は大人のうつと違いわかりにくい面があります。
従来は子どもにはうつはないという考え方もありました。
子どもはうつ病を経験するほどの心理的構造を持たないとされていたからです。

しかし最近は、子どもにもうつがあると考えられるようになり、
10歳を超えると罹患率も成人とほぼ同じくらいの割合になっています。
特に最近の傾向としてうつになる子どもの数は増加し、
低年齢化しているともいわれています。

ただの怠けととらえていると見過ごして悪化してしまう場合もあります。
大人になって再発、他の病気を併発させてしまうこともあります。
また、対人関係の問題が生じ、社会適応を妨げることにもつながりかねません。

 厚生労働省科学研究こころの健康科学事業の調査によると、
統合失調症やうつ病の人を持つ家族が「最初に異変を気づいた時の当人の年齢」は
10代の後半が最も多いという結果が出ています。
大人の精神的な問題はすでに子どものころから SOS のサインを
出していることがよくあるのです。

子どもの「うつ」の特徴 --- 大人とはこんなふうに違う。

 自分の心の状態を的確に把握し表現することが難しく、
大人であれば憂鬱な気分や落ち込みとして感じられ、それを伝えるような場合でも、
子どもはその気持ちをうまく訴えることができません。
こころの問題が、イライラなどの言動や身体症状という形をとることが、
大人の場合よりも多くなります。

こころの症状より「イライラ」がでる
 ・些細なことで怒りだし、イライラする
 ・反抗的な態度をとる
 ・極端に甘えるなど両極端な行動をとる
   ・イライラして集中できない

こころの症状より「体」の症状
 ・腹痛や頭痛
 ・食欲不振や食べ過ぎ
 ・下痢や便秘
 ・体がだるい
 ・寝つきが悪い、朝早く目が覚める
 ・眠りすぎてしまう

今までと様子がちがう行動
 ・学校へ行きたがらない
 ・遅刻早退が増える
 ・家族に対して暴力を振るい、物を壊すこともある
 ・服装が派手になる
 ・突然泣き出す

大人のような抑うつ的気分の訴えがなくても、
子どもの場合にはこのような訴えがあれば、うつを疑ってみる必要もあるでしょう。

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